大きな会社の社長になる人はセンス・感性を持っていらっしゃるし、気遣いもされる

お取引先の社長からメールが届きました。
新年の挨拶を兼ねて昨年から当社が仕入れて販売している化学製品ビジネスの進捗状況報告のミーティングをオンラインで行ったので、終了後にミーティングのお礼状を絵葉書でお送りしたところ、その返信を下さったのですが、そこにはこの社長のセンス・ 感性 が込められていました。

目次

メールのテキストに、書いた方のセンス・ 感性 が感じられます

感性

会社の引き出しにこういう時のお礼状用に絵葉書をストックしているのですが、絵葉書を送ることにしているのはどの絵(写真)にするか選ぶのが楽しいという単純な理由から。
今回もまずはどの柄にしようかを考えました。ご多分にもれず当社もそうですが、そのお会社もコロナ禍で売り上げが落ちています。大きな一部上場企業なので会社がおかしくなるようなことはありませんが、やはり社長としては色々とお考えのことと想像がつきます。
そんな中で当社との商売は始まったばかりということもあり、今後伸ばしていきましょうという明るい題材です。

なので、冬から春を迎えて木の枝から芽が出始めた写真を選びました(上の写真)。御社と一緒にこの芽を育てていきましょうとの思いを込めて。
すると投函した翌日にすぐメールで返信が。
ミーティングが有意義なものだったとの御礼の言葉も頂きましたが、驚いたのはメール冒頭の文章。

「本日初春を感じさせるはがきが手元に届きました 色々とお気遣いありがとうございました」とありました。

ああ、この社長は、僕がこの絵葉書を選んだ意図を理解してくださったばかりか、それに対してさらにお心遣いの言葉をくださったわけです。う〜ん、ぐうの音も出ませんでした。いや、ぐうの音はこういうときに使う言葉でないことは承知していますが、他の言葉で表しようがありません。すごいな、この方は、と思いました。

なぜ面談の礼状を送るようになったかといえば・・

僕も毎回絵葉書の絵柄に意味を持たせているわけではありません。単純に季節がら雪の富士山にしておこうというようなことも多い。この社長もそういう葉書に対しては反応されることもなかっただろうと思います。
今回の新芽の写真をご覧になって、「ああ、きっとこれは考えて選んだのだな」と感じるセンスというか感性というか、そういうものをお持ちなのだろうと思います。そしてそういう感性を持っていらっしゃるからこそ、大きな会社の社長を任ぜられるのだなと感じ入りました。

ところで、ミーティングのお礼状をいつから出すようになったか。たぶん15年以上前だと思いますが、あるセミナーを聞きに行った折のことです。東京で行われたセミナーでしたが、講師を勤められたのは新潟のある企業のオーナー社長さん。
この方が「ここまで商売を大きくできたのは、手紙の力だ」とおっしゃっていたのです。その社長曰く、「誰かと会ったときには必ずその礼状を出す。商談の内容に関わらず出す。それも必ず手書きの手紙を出す。パソコンでは打たない。」

ビジネスは毎日色々な人と会うものです。その一回一回について礼状を出すなんて大変なことです。だからそういうことをする人はまずいない。逆にいえばきちんと礼状を書いていればそれだけで相手の記憶に残る。その時が初対面だったとしても、次にもう一度会いたいと電話したときに先方は間違いなく覚えていてくれているので、まず断られることがない。これがその社長のおっしゃっていたことです。

その方は会社成長の秘訣を惜しげもなく開示してくれました

これを永年繰り返し、商売を拡げてきたとの話でした。
もうひとつ印象に残っているのは、その社長が、こういう話をセミナーや講演会で話すと、会場で聞いている方から「社長、商売拡大の秘訣をばらしちゃっていいのですか。聞いた人がみんな真似をすればアドバンテージがなくなってしまうのではないですか」という質問を受けるという話。その時の社長の答えは決まっていて・・・

  • 確かに皆さんがこれを真似すればアドバンテージはなくなります
  • 皆さんの中には、今日この話を聞いて、明日から自分もやってやろうと思っている方も多いことでしょう。
  • でも、本当に明日から実行するか。おそらく誰も実行する方はいない。結局手間が面倒になってやらないものです。
  • それは今回の礼状に限らない。どんな話をしても、多くの人は聞いているときは、いい話を聞いた、自分もやってみようと思うけれども、実際にやり始める人はまずいません。
  • だから自分は講演会やセミナーでどんどん成功の秘訣を話しているのです。本当に真似する人は極めて限られているので心配ないのです。

なるほど!と思いました。自分自身を振り返ってみても、セミナーや講演会に限らず、テレビのインタビューや書物、雑誌などを見て、これ、真似してみよう、と思ったことは数知れず。でも実際にやったかといえば、頭の引き出しに格納して終わりになっていることがいかに多いことか。

いや待てよ。ということは、こうして聞いたことをちゃんとやっていく、それを積み重ねていけば、ただそれだけでも他のビジネスパーソンに大きく水を開けることができるのではないかと考えました。

実際のビジネスの場でも同じ体験が・・・ 感性 のデジャブ!

そんな折にもうひとつの出来事がありました。あるお得意先の部長さんを接待して夕食をご一緒したときのこと。当時は電子メールはありましたが、まだメールで礼状を出すのはマナーに欠けるような社会通念があった時代です。ご馳走になったときは翌朝一番で電話でお礼を伝えるのが一般的でした。ところがその部長からは自筆でしたためた葉書が届いたのです。その部長とはその後も何年かお付き合いが続きましたが、お礼状は必ず自筆葉書でした。

「あっ、同じ 感性 を持っていらっしゃる人がいるんだ!」

そんな経験があり、そこにひとひねりして絵葉書を送るようになったのですが、絵葉書にしたのは僕のお仲人さんが、こちらからお送りしたお中元やお歳暮に対して必ず絵葉書でお礼を下さるので、それを真似しているわけです。

ただ、新潟の社長がおっしゃるように、これを続けるのはやはり大変です。実際、面談の都度必ず礼状を出せているかといえば、むしろ出していない方が多い。特に今やメールの時代ですから、絵葉書を書いている間に先方からお礼のメールが来てしまったりすると、当然メールで即返信する。葉書を書く意味ないじゃんということですね。

ですから会食の礼状などは、タイミングで負けないように(勝ち負けで考えるものではないのですが 笑)翌朝にメールで礼状を送る。会食が金曜の夜だったら、翌日土曜日に葉書の礼状を投函し月曜日の朝一には届ける。今回のミーティングのように普通なら先方から先にお礼状をいただく可能性は少ないと踏んだときには葉書で送信する。そんなやり方にしています。

それにしても、SNS全盛の現代において、このような行間を読むやりとりができるっていいものですね。

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この記事を書いた人

山田文彦
 株式会社クレハトレーディング代表取締役社長
 社員の力をどうやって高めていくか? これが毎日考えているテーマ
 日本一の会社にしたいと真面目に考えています

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