よーく見ることが育成の基本

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小学校教師の松尾英明さんのメールマガジンで紹介されていた「一人ひとりを見つめる子供研究法の開発」(福山憲市 著 明治図書)を読みました。子供との接し方についてすごいことが書かれている本とのことだったので・・・

凄まじい先生がいるものだ!

そもそも毎日メールマガジンを発行されてる松尾先生が常に教育を深く考えていて敬服する方なのですが、その松尾先生がすごいとおっしゃっていた著者の福山先生は確かにすごかった。ただこの本の中にはその福山先生が目指そうとしているもっとすごい向山洋一先生のエピソードが満載なのです。

正直、
学校の先生はここまでするのか! ここまで考えるのか! ここまで自分を追い込むのか!

驚愕の連続でした。そしてそれはそのまま自分のこれまでの生き方、我が子との接し方、家内との接し方、社員との接し方すべての面でまったくできていないことを目の当たりにさせられた気持ちです。

本の内容を少し紹介したいと思います。

残念ながらすでに絶版になっていて、僕はたまたま松尾先生のメルマガで(FBだったかもしれません)先月臨時的に限定部数が発行されることを知り出版社のサイトから申し込んで入手しました。だから今から入手するには古本を探すしかないと思います。

と思いながら明治図書のサイトを覗いたら復刊投票を受け付けていますね。2021年9月15日朝現在で「あと15票」となっていますから、あと15票集まるとまた何部か限定発行してもらえそうですね。

「一人ひとりを見つめる子供研究法の開発」(福山憲市 著 明治図書)

いきなり向山先生の「子どもを動かす法則と応用」(明治図書出版)の抜粋から始まります。これがすごい。福山先生自身が「衝撃的な一文」と書いています。

それは・・・

体育館で3クラスの子供たちに壇上から準備体操指導をしていたときの話です。3クラスなので生徒は100人を超えるし、また20名余りの見学者が30m離れた壁際に並んでいたそうです。
そのとき準備体操をする生徒の動きを見ていた視界の角に見学者のひとりの女子児童が大きく息を吸い込んだ瞬間を捉えた。気になったので近づいて話をすると喘息だったことがわかったというものです。

もうひとつ・・・

授業をしながら生徒のかすかに動く指を見つけられる教師ならば意見を言いたくなった子供を逃すことはないとのコメントが。
なんだこれは・・・

そして・・・

この域に達するには自分がやったような教師修行を自身に課さなくては駄目・・

すごい先生がいるものです。3クラス100人を超える生徒の中をまんべんなく視線を動かしながらたった一人の生徒のかすかな異常のサインを視線の隅に捉える。40人くらいのクラスの中で発言しようかどうしようかと迷っている生徒の指のかすかな動きを見逃さない。

もっとすごいのは・・・

そんなことができるのか・・・

そして、もっとすごいのは大学を卒業し教師になって3年経っていた福山先生が向山先生の本を読み、自分はまだまだ甘い、どうしたら向山先生の域に到達できるかと、そこから日々強烈な努力を始めたことでます。

その努力の内容の一つひとつは決して奇をてらったものでなくある意味普通のことばかりです。
たとえば生徒をよく見るためには一日終えた教室に残って生徒一人ひとりの机を回りながら子供の顔を思い出す、どんな会話をしたかを思い出すことをやってみるといったことです。

すごいのはそこからです。思い出せないのだそうです。よく考えればそうですね。
40人の生徒がどんな表情をしていたか、どんな会話をしていたか。
特に小学校の先生は休み時間に何人もの子供たちに囲まれたりするもの。
聖徳太子でもないのに覚え切れるものではありません。

で、福山先生はそこで考えるんですね。どうしたら生徒の表情や会話を自分の頭に刻み込めるのか。
そして会話の内容をメモするようになる、それだけでは足りなくてテープレコーダーを回すことにする(当時はiPhoneのない時代ですからね)。
それを生徒が帰った後の教室で再生しながらノートに書き起こす。

とてつもない努力です。

このような努力が次々と紹介されています。本のタイトルが「子ども研究法の開発」ですから、子どもをちゃんと見る、子どもの小さな変化を見逃さない、心の状態を把握する、家庭との情報共有を欠かさない、それらのテーマについて実践した内容がてんこ盛りに書かれています。

こんな先生がいるのか・・・

驚くことばかりです。
そして我が身を振り返ると・・・

自分の子育てを振り返ると・・ 妻をちゃんと見ていたか・・ 会社では?

自分は我が子をそこまで丁寧に見ていたか。子どものささいな動き、ささいな心の揺れをどれだけ感じていたか。

実は当の福山先生ですらご自身のお子さんについては通わせていた保育園の先生の眼に比べて自分はまったく駄目だったと記しているのですが・・

正直な気持ちを言うと30年前に戻って子育てをやり直したい。
今、息子と娘に対して申し訳ない気持ちでいっぱいです。

僕の二人の子どもはすでに成人していますがまだ家には一緒に住んでいます。お互いに仕事その他自分の時間があるので共有できる時間は限られていますが、せめて今からはしっかり見よう。ささいな動きを見逃さないように接しようと思います。

そしてこれは子どもに対してだけではありませんね。家内に対しても同じです。
今まで家内のことをどれだけ見ていたかといえばまったくなっていません。

会社のメンバーに対しても同じ。もっとよく見なければと思います。

YouTube講演家の鴨頭嘉人さんが前にこんなことを言っていました。
「マネージャーはチームメンバー一人ひとりのいいところを100個書き出しなさい」
書き出してそれを本人に伝えることが大切なのだと。

そうすれば「しっかり得意先を回って売上げを伸ばしてこい」なんて檄を飛ばさなくてもメンバーは頑張るものだと。

これもメンバーのことをていねいに見なければできないことですね。100個も探せるだろうか。相当のエネルギーも必要でしょう。

でもそのエネルギーなんて福山先生の努力に比べたら塵ほどのものです。

早速取り掛かろうと思います。

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この記事を書いた人

山田文彦
 株式会社クレハトレーディング代表取締役社長
 社員の力をどうやって高めていくか? これが毎日考えているテーマ
 日本一の会社にしたいと真面目に考えています

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